最近、多肉植物を育てるのが流行ってきています。
インテリアとしてもいいですし、手間がかからないのもいい点ですね。
この多肉植物は、水やりも少なくていいのですが、
逆にどのくらいの頻度で水やりをしたらいいのか迷うこともあります。
普通の観葉植物と同じように、水やりをしすぎると根腐れをしてしまうこともあって、悩んでいる人も多いようです。
そこで、多肉植物の水やりについて紹介します。
多肉植物の正しい水やりの方法
手間がいらない多肉植物でも、きちんと水やりをする必要があります。
正しく水やりをすると、葉にハリが出たり、花のつきもよくなります。
水やりの頻度やタイミングなど、これを守ればOKという方法を紹介します。
水やりは毎日しない
普通の観葉植物は、たいてい水やりは毎日しますが、
多肉植物の場合は、水やりは毎日しません。
これは基本ですので、必ず守りましょう。
むしろ毎日水やりをすると問題になります。
土が乾いていても、毎日水をあげる必要はありません。
水やりのタイミングは水分が減ってから
多肉植物の土が乾いているから水やりをする、というのは間違いです。
水やりは、水分がなくなってきてから行います。
葉を手で触ってみて、ハリがなかったりして、水分が不足しているときが水やりをするタイミングです。
土が乾いていたら水やりをする、と思っている人が多いのですが、実際には土が乾いた上で、さらに植物自体の水分が不足したときに初めて、水やりをします。
水やりの量はたっぷりにする
水やりは毎日しないのですが、水やりをするタイミングでは、水はたっぷり与えます。
ただ、たっぷりと言っても、どれくらいの量なのか分かりにくいですよね。
多肉植物で水やりをする場合の量は、
「鉢底から水が出る程度」
です。
水をあげないときは全然あげないのですが、水やりのタイミングには、鉢底から水が流れ出るくらい水を与えます。
そして、また土が乾き植物が水分不足になるまでは水をあげません。
なぜこんな極端な水やりをするのかというと、一度にたくさん水を与えることで、鉢の中にたまった古い空気を押し出すためです。
そして、水の中に含まれている新しい酸素が根から吸収され、植物を元気にします。
これは根腐れ防止にもなっています。
水をあげすぎるとNGな理由
なぜ多肉植物は水をあげすぎるとダメなのでしょうか。
一番の理由は「根腐れ」です。
根腐れとは、植物の根が腐ってしまうことです。
実は、植物は根から水分だけでなく、酸素も吸収しています。
この酸素は、土と土の間から補給したり、水やりで与えられる新鮮な水の中に含まれる酸素から補給します。
もし水をあげすぎてしまうと、鉢の中に古い空気が滞ってしまいます。
そこに新鮮な水分が与えられても、まだ古い水分が残っているので、新しい水に含まれる酸素を補給しにくくなってしまいます。
植物が酸素不足になると、根の先端から腐っていきます。
最悪、株全体が枯れてしまうこともあります。
これが根腐れです。
そのため、水やりはしすぎるとNGになります。
根腐れを防ぐ方法にはいくつかありますが、
・風通しをよくする
・水はけをよくする
などすることで予防できます。
また、水やりをしすぎると「カビ」が生えることもあります。
水を頻繁にあげてしまうと、常に湿度が高い状態になります。
これはカビにとっては繁殖しやすい環境になります。
特に、葉同士が密集していたり、葉が受け皿のようになっている多肉植物の場合は、カビが生えやすくなります。
カビを防ぐには、風通しがよく、日当たりがいい場所に置くようにしましょう。
季節別の水やり方法
多肉植物は季節によって水やりの方法を変える必要があります。
多肉植物には「生育期」というものがあります。
この生育期は、多肉植物の種類によって異なります。
大きく分けると、
・春と秋に成長する春秋型
・夏に成長する夏型
・冬に成長する冬型
の3つあります。
まず、自分の育てている多肉植物がどれになるのか確認しましょう。
そして、水やりですが、生育期には水はたっぷり与えます。
逆にそれ以外の時期は水はあまりあげません。
生育期の水やりは、上で紹介したように、植物が水不足になったタイミングにだけ与えます。
逆に、それ以外の時期は、休眠期といって、植物が休んでいる時期になります。
この時期に水を多く与えると、根腐れやカビの原因になります。
生育期を過ぎたら、少しずつ水の量を減らしていきましょう。
そして、最終的には水を完全に断ってしまいます。
ただ、あまりに水をあげなさすぎると枯れてしまうことがあるので、「葉水」だけするといいでしょう。
多肉植物の水やりにおすすめの道具
多肉植物の水やりに使う道具ですが、
通常の水やりの場合は、小さめのじょうろでもいいですし、水をあげるだけならコップで水をあげてもいいです。
ただ、土だけに水がかかるようにしたほうがいいので、ストロータイプのものを使うといいでしょう。
葉水をする場合は、おすすめなのが「霧吹き」です。
葉水は生育期以外の時期に、最低限枯れないようにするために行います。
多肉植物は、葉の表面からも水分を補給することができます。
葉水を行うと、葉にツヤが出ますし、葉についたホコリを取ることもできます。
また、害虫の予防にもなります。
葉水は冬にするのがおすすめです。
(冬が生育期の場合は除く)
冬は土の蒸発が鈍くなる季節です。
さらに植物が休眠期の場合は、水をあまり吸わないので、土の中に湿気がこもりやすくなります。
こんな状態で水をあげると根腐れしてしまいますが、葉が乾いているのなら葉水をしましょう。
葉水は霧吹きで直接、葉に水を吹きかけます。
水をかける量ですが、薄く濡れる程度にします。
やりすぎるとカビの原因になります。
また、気温の高い季節であれば、行うのは朝か夕方以降にしましょう。
暑いときに葉水をすると、葉に残った水滴が熱で焼けて、茶色っぽく変色してしまう場合があります。
葉水で与えた水分がいつまでも留まらないように、風通しもよくしましょう。
葉水に使う霧吹きは、100円ショップなどにあるもので十分です。
ガーデニング用の霧吹きを使うといいでしょう。
まとめ
多肉植物の水やりですが、水をあげすぎると問題が起こります。
植物自体が水不足になるまでは水をあげないようにして、
水やりはたっぷりと鉢底から水が流れるぐらいまであげます。
そして、冬は水やりを控えて葉水をするといいでしょう。